2008年度(平成20年度)

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1、2008.1.31２００８年度（平成２０年度）お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士前期課程比較社会文化学専攻日本語教育コース専門試験問題用紙（この問題用紙は、試験終了後持ち帰っても構いません。）解答は全て答案用紙（別添）に記入すること３ページ（表紙を含む）論述問題次の１~５の五つの問題から三題を選び、答案用紙に答を書きなさい。【三題より多くの問題に答えてはいけません。】選んだ問題の番号と同じ番号の解答欄に解答を記入すること。（25点×3＝75点）１まず、コンフリクト(葛藤)とは何か、定義しなさい。その上で、日本国内の日本語教育の教

2、室場面において、日本人母語話者教師と日本語学習者の間で生じるコンフリクトは、1)どのような内容か、2)そのコンフリクトに対して、教師はどのような解決方略をとる傾向があるか、3)その際、教師の情動はどのようなものか、教師に焦点を当てて事例を一つ挙げて説明しなさい。両者の問題解決のためにはどのようなアプローチをとったらよいか論じなさい。２年少者対象の日本語教育は成人対象の日本語教育とどのような点で違いがあると考えるか。また、そういった違いを踏まえると、どのような年少者日本語教育が望ましいといえるか、具体的に述べなさい。３（１）謝罪や感謝などの発話

3、行為に関して考えられる研究テーマを、一つ述べなさい。（２）また、（１）でとりあげたテーマにそって研究を行う際に用いるデータ収集方法として妥当と思われるものを三つ取り上げ、それぞれの方法の利点と限界を述べなさい。４以下の文章を読み、問いに答えなさい。言語習得観の歴史を振り返ると、チョムスキー（N.Chomsky）は(1)それまでの言語習得観に痛烈な批判を加え、その上で、(2)全く新しい言語習得の理論を提示した。しかし近年、ラネカー（R.W.Langacker）やトマセロ（M.Tomasello）はチョムスキーとは(3)全く異なった言語習得のモデ

4、ルを提示している。問１(1)はどのような言語習得観か、説明しなさい。（５点）問２(2)はどのような理論か。(1)の考え方への批判内容も添えて、言語習得を中心に説明しなさい。（10点）問３(3)はどのようなモデルか。(2)の考えとの違いがわかるように、言語習得を中心に説明しなさい。（10点）日本語教育コース専門試験問題用紙-2-５（１）系統的語彙学習（systematicvocabularylearning）と付随的語彙学習（incidentalvocabularylearning）はそれぞれどのようなものか実例を挙げて説明し、語彙を習得する上

5、での各々の利点と難点（限界）を述べなさい。（15点）（２）以下の仮想の研究報告書の要旨を読み、問いに答えなさい。（10点）①目的（研究課題）私は、学会発表など日本語によるアカデミックな口頭発表（プレゼンテーション）の質を評価する方法を開発したい。②方法そのため、発表指導のベテラン数名からの聴き取り調査をもとに「アカデミックプレゼンテーション評価基準」を試作した。大学院在学中の留学生100名が同一テーマで各自おこなった口頭発表の録画を、二人の日本語教師に見せ、上記の評価基準にしたがい別々に採点してもらった。③結果二人の採点者の採点結果の間には高

6、い相関があり、評価の一致度が高かった。④結論この結果から、本研究で提案した基準はアカデミックな日本語プレゼンテーションの質を正しく評価するために有効であるといえる。問１②「方法」において採点者を一人ではなく複数にした理由は何か（採点者が一人だけの場合、どのような問題が生じうるか）、説明しなさい。問２③「結果」から④「結論」を導くのは論理の飛躍があります。④のような結論をくだすことができないのはなぜか、説明しなさい。用語説明問題６次の（１）~（１１）の用語の中から五問を選び、それぞれ簡潔に説明しなさい。【五問より多くの問題に答えてはいけません。

7、】選んだ語句の番号と同じ番号の解答欄に解答を記入すること。（5点×5＝25点）（１）被援助志向性（２）クライエント中心療法（３）コードスイッチング（４）コミュニケーションストラテジー（５）意味交渉（６）ナラティブ（７）直接受身と間接受身（８）テンスとアスペクト（９）メタ認知（meta-cognition）（１０）多次元モデル（multidimensionalmodel）（１１）素点と偏差値日本語教育コース専門試験問題用紙-3-